Mentoring Session② by Christoph Sommer

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Mentoring Sessionについて、トレーニング中は前に使っていたFC2のブログに記載していました。
今回、5回全てのMentoring Sessionが終わったこともあり、こちらのブログに転記します。
2017年2月当時(ロルファーとして認定前)に記載した内容となります。
今以上に独り言のような内容、謙遜ではなくとても読みにくい文章となりますので、興味のある方のみご覧いただければ幸いです。

 

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※下記2017年2月時点(ロルファー認定前)に記載

 

今回はChristoph Sommerというドイツ人のロルファーの方から受けました。Christoph先生は、去年の4月にプレトレーニングのspectrumのtouchingのときにお会いした先生で、お会いするのは2回目。
現役バリバリのロルファーであり、たくさんのTrainingを受け持つ講師でもあります。
今回はミュンヘン在住のクラスメイト2人と一緒に受けました。(spectrumについては、過去の記事「Spectrum 〜ミュンヘン郊外でのプレトレーニング〜」に記載)

ミュンヘンからクラスメイトの車に同乗させてもらい、1時間ほど。Miesbach(ミースバッハ)という郊外の静かな街まで行きました。ミュンヘンもあいにくの雨でしたが、ミースバッハはなんと雪。寒さはまだそんなに日本と変わらない気がしていましたが、気のせいだったかもしれません。(^^;)

Christoph Sommer先生とのMentoring Session

今回は、「腰/腰痛」をメインテーマに実践も交えてお話を伺いました。事前にクラスメイトと何をテーマとしたいか話していたのですが、共通していたのが「腰痛」についてでした。
私も、Phase2が終わって12月中旬から2月上旬まで、そこそこ色々な人の身体を触らせてもらう機会がありましたが、腰痛で悩んでいる人の何と多いことか。
私の前職であるシステム系やデスクワークの人はもちろん、屈強な身体を持つクライマーの人まで、腰痛で悩んでいる人がこんなにいるのか、と驚きました。

そんなときは、簡単に骨盤周りの緊張を解いたり、骨盤を前後に動かす運動を勧めたりしていました。
それだけでも、けっこう喜んでもらえることが多かったです。
腰回りが緩んで動くようになった、とか、かなり楽になった、と言ってもらえて、少し自信につながりました。
しかし、結局表層を少し緩めただけなのでやっぱり長続きはしないんですよね。腰回りの表層が緊張しているのは、実は別の場所が原因のことが多いのです。
その原因を取り除かないと、日常生活での癖や習慣ですぐに表層の緊張は復活してしまいます。
なので、改めて腰痛と向き合うには?という壮大なテーマについて、人体の骨の構造の復習から伺うことができました。

①腰回りの構造の復習
まず、人の骨盤がいかに複雑に動いているか、の復習をしました。これまたひどい出来ですが、骨盤の図を用意しました。真ん中の骨が、仙骨です。お尻の割れ目の上くらいに手のひらを当てると、硬い骨があることが確認できます。
20170219190144c0b.png

この真ん中にある仙骨と、両サイドにある寛骨(腸骨、坐骨、恥骨が癒合)は、人体に自由な動きを与えるためにこんな動き方をしています。
201702191921399a8.png 20170219192141547.png

…いつかもうちょっとマシな図に差し替えますね。
要は、骨盤を寝かせるように後傾させると、真ん中の仙骨は逆に前にうなづくように動きます。(仙骨のうなづき運動/ニューテーション)
骨盤を起こすように前傾させると、仙骨は逆に後ろに向かって起き上がるように動きます。(仙骨の起き上がり運動/カウンターニューテーション)

このように、骨盤が自由に前にも後ろにも動くこと、また合わせて仙骨も自由に動くことで、しなやかに背骨が動いて上半身まで力が伝わり、同じように下半身にも力が伝わります。
まず、この骨盤が自由に動くこと、が大事なポイントとなります。
しかし、骨盤が自由に動いていないとしたら、その理由はやはり様々です。多くあるパターンとして、胸やお腹周りなど、身体の前面や側面の組織が癒着してしまっていて、そこに引っ張られる形で背面が固まっているパターンがある、とのことでした。
なので、lower back(腰付近)の問題は多くの場合lower backではない。やっぱり腰痛の解決は長い道のりなんだな、と思わせるような前提から、じゃあ具体的にどうやって問題の箇所を見つけていくか?の話に入りました。

②ボディリーディング(身体の観察)をサイドから行うポイントについて
最初に身体の観察を行うときは、まずサイドから見るといい、と助言をいただきました。

・骨盤の位置は前にシフトしているか?後ろにシフトしているか?
・骨盤は角度は前傾しているか?後傾しているか?
・身体の前弯、後弯の曲線のバランスは取れているか?(他と比べて平坦すぎる、または曲線がきつすぎるところは?)

この3点で、大体の身体のパターンを捉えることができる、とのことでした。
例えば、一般的なパターンとしては下記のようなものがあります。え、図がひどい?気にしちゃダメです!!
A)骨盤の角度が前傾していると、位置は後ろにシフトしていることが多い
20170219014259213.png

個人的な印象ですが、欧米人やダンサーさんなどに多いパターン、という印象があります。少し腰が反っていて、胸を張っているような姿勢です。上半身が前に出ていて、それを腰で支えているため腰に負担がかかりやすくなります。

B)骨盤の角度が後傾していると、位置は前にシフトしていることが多い

20170219014301cdd.png

同じく個人的な印象では、私を含めて日本人に多いパターン、という印象です。椅子に浅く座って、背もたれにもたれかかっているような状態で、骨盤が後ろに倒れているので上半身でバランスを取るために猫背になりがちになります。

それぞれのパターンで、逆の方向(骨盤が前傾しているなら後ろへ、後ろにシフトしているなら前へ)に動かした時に、何が起きるか?妨げるものはあるか?が、大きなヒントになります。
私の場合は、少し後傾していたので、骨盤を少し前傾させると、仙骨から背骨が上に伸びて上半身が少し伸び上がるような感覚がありました。上半身が上に、下半身が下に伸びるような感覚があれば、施術としては正しい方向性、とのことでした。

また、両手に壁をついた状態で、尾骨と坐骨に手をあて、片足を膝からあげてもらいます。
そうすると足を上げると同時に、坐骨が外側に開きつつ前に移動します。左右の足で、坐骨の開き具合の差はないか?も大きなヒントになる、と学びました。
実際にうつ伏せになってもらって坐骨周辺を触ると、確かに坐骨の開き具合が狭かった方が組織が固まっていました。

またまた、首から仙骨まで背骨を手のひらでなぞっていくと、背骨の左右で組織が固まっていると感じる箇所はどこか?を互いの身体で確認しました。大体2、3箇所くらいあるのですが、その中で一番固まっているのはどこ?と聞かれ、正直に言って私はよくわからず…他のクラスメイト達は元々セラピストやドクター出身なこともあって、ちゃんと的確に答えていました。
ぐおお…いつかわかるようになるのかな!
でも、驚いたことにその「一番固まっている箇所」をChristoph先生が指でサポートするように軽く押すと、他にもあった固まっていた組織が見事に消えたのです。
「この人の場合は、ここがキーポイントだね」とニッコリ。おおおおお!と思わず感嘆の声を上げてしまいました。

③座った状態でのクロージングエクササイズ
ロルフィングのセッションは、多くの時間をマッサージテーブルに横たわった状態で行います。セッションをクローズする際に、寝た状態のまま終わり!としてしまうと、起き上がったときに重力への適応に時間がかかったり、人によっては気分が悪くなってしまうことがあります。じゃあ、どうやってクライアントの身体を重力下で安全に動けるように戻したらいいのか?
そんな疑問と合わせて、有効な腰回りのエクササイズを教えていただきました。

1.まず、両足をしっかりと地面についた状態で椅子に座る(踵が膝よりも少し前の状態が望ましい)
2.骨盤がきちんと起きていることを確認する(寝ている場合は、恥骨を下に下げるイメージで骨盤を起こしてもらうと、余計な力が入りにくい)
3.腰方形筋の内側を両拳で挟むようにし、クライアントには足から両拳にコンタクトしてもらう
20170219201207788.png

身体の左右に捻れがあったり、偏りがあると筋肉の太さや硬さに差があるので、その差をなくすようなイメージで拳の位置、力を加える方向を決める
4.そこから、クライアントにゆっくりと身体を前に倒してもらい、また胸を張るように起き上がってもらう。
左右に大きな差がある場合は、腰から左右に身体をローテーションさせることも有効。

このエクササイズは、やられているときは特に痛みなども感じないのですが、何回か繰り返しただけで腰回りの緊張がかなり取れたことが実感できました。
セッションのクロージングとして、身体を重力下へ戻すこと。また、背面の緊張を緩めるために有効なエクササイズとして、特にSession1〜Session3のクロージングとして用いるといい、とアドバイスをいただきました。

約2時間半のMentoring Sessionが終わってからも、一緒にランチを食べながらお話を伺えました。
Christoph先生は1985年にロルファーとなり、もう30年のキャリアがあります。それでも、未だにミスをする(目論見が外れる)ことは多々あるようで、大事なことはミスをミスだと思わないこと。
それは、解決策を見つけるための道のりの1つに過ぎないのだから、と話されていたのがとても印象的でした。
だから、例えわからなくても自分で決断をして、その決断に沿ってワークを進めていくことが重要。その決断が違うとわかったら、違う決断をまたやり直せばいい。だから、どんどん間違えることが重要だよ、とのことでした。

ドイツに飛んですぐのMentoring Session。最初は体力的にきついんじゃないかなー、と心配もありましたが、Phase3に向けて、とてもいいスタートを切れたような気がしました。

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