食事と身体を考える①

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気がついたらワニナルも8/1で一周年を迎えておりました!
プライベートでも記念日には疎い方ではありますが、今週ちょうどロルファーさんたちとの集いでそんな話題が出て「あれ?そういえば一年経った!」と気がついてちょっとびっくりしました。
本当に時の流れは恐ろしいものです。

そんな一周年についてはまあもう過ぎちゃったことですしさらりと流しまして、今日は、ちょっと「食事と身体」について書いてみます。
というのも、実は今年の初めに家族にちょっと深刻な病気が発覚しまして。
詳細はここでは明記しませんが、「がん」の一種です。
今は無事手術も終わり再発防止のための治療に入って落ち着いてきましたので、このあたりで一度治療を進めていくにあたりどんなことをしてきたのか?まとめておこうと思います。
その第一弾として、まずは「食事と身体」について。
前置きしておきますが、私自身は栄養学に詳しいとか、料理を習ったことがあるとか、そういうことは全くなく、きちんと食事について学んだことはありません。
基本何でも食べますし(ウニ、牡蠣、カニミソ以外)、オーガニックやマクロビ、ヴィーガンなどの健康的といわれる食事にこだわりがあるわけでもありません。
あくまで家族の病気をきっかけに自分なりに色々調べた結果こんなことを考えた、やってみた、こうなった、ということをつらつら書いていくだけなので、いつも通りゆるーく読んでいただければ幸いです。

さて、「がん」です。
何人かの方の闘病記で同じことを書かれている方がいましたが、そもそも言葉の響きがよくないですよね、「がん」って。なんかいかにも怖い響きで。
まさか自分の家族にそんな怖い響きの病気が見つかるなんて青天の霹靂で、発覚してからはネットでたくさんの闘病記を読み漁りましたし、関連する本もたくさん読みました。
幸か不幸かこういう身体に関わる仕事を始めていたので、周りにセラピストや医療情報に詳しい方もおり、たくさん相談にも乗っていただきました。
あのときに話を聞いていただいた皆様には、心から感謝しております。本当にありがとうございました!
こうして「がん」についてたくさんの情報を集めてわかったのは、まだ「がん」にはわかっていないことがたくさんあること。最近わかってきたこともたくさんあるけど、色々な説があり、どんなに初期であっても「これをしていれば100%治る!」というものは存在しないこと。
でも、その中でも自分の中でしっくり来たのは、

・「がん」は、どこのがんであっても生活習慣病、全身病。
・今までの生活で溜め込んだもの(有害物質、ストレスなどなど)が原因なので、それを含めて解消していくことが重要。(病巣を取り除いて終わり、ではない)
・身体に溜まったものが排出できず、免疫力にも勝てず、たまたま身体の弱い部分に「がん」として現れているので、局所的に考えず全身を健康にしていくことを考えることが重要。

このあたりでした。
もちろん、これが「正しい」と言っているわけではありません。
あくまで、たくさんある情報の中で私がしっくりきたベースの考え、ということです。

そんな中で、がん患者のセッション経験も豊富な栄養学に詳しいセラピストの方にお会いする機会があり、病院の選び方から医師との付き合い方、今後のケアについてアドバイスをいただきました。
がんの発見直後に話を聞くことができたので、まずは手術に向けての急務として「がん進行を抑えながら、手術に耐える体力/気力がある身体をつくること」にしました
身体をつくるといえば、まずは食事の見直しから。
栄養学の観点から血液検査の結果と普段の食事の内容を見ていただきました。今までの食事記録を見ると、

・野菜、魚を好むが主に摂取できているのは夜のみ
・朝、昼はパン、特に菓子パンが多い
・甘いものが好きで、間食もちょこちょこ
・冷凍食品、お惣菜がわりと頻繁に登場
・農薬、添加物などはあまり気にしたことがない

こんな感じでした。
徹底的に見直してわかったことは、今までの食事だとカロリーは摂取しているものの、栄養素が決定的に不足している、ということでした。
また、血液検査や便の状態から、腸が荒れ気味で栄養素が十分に吸収できていないと判断し、まずは

①腸を正常な状態にして、栄養を吸収できる状態を作る

それから、

②栄養が吸収できるくらい腸が回復したら、栄養を摂る

と、様子を見て二段階で食事を変えていくことにしました。
幸いにも手術までは2ヶ月ほど時間があったので、まずは①に目的を絞り、食事を変えていきました。
具体的に変えたことは、3つ。

・徹底的な小麦断ち
・農薬、添加物断ち
・身体にとっていいかよくわからないもの断ち

小麦については、最近は「グルテンフリー」の食品もよく聞くのでグルテンの腸への影響はなんとなく知っている方が多いのではと思います。
あるプロテニス選手が「実は身体の不調は小麦が原因だった!」とグルテンフリー推奨の本を書いていますが、小麦に対してアレルギー、または腸が耐性を持っていない方は実は多いそうです。
体内に入ってしまうと解毒が必要な「農薬」を使っていない小麦を見分けることも困難だし、そもそもグルテンが腸を荒らしてしまう。
なので、当面の「小麦断ち」を決めました。
いやーこれが大変だった…。大体の食品、調味料には小麦が含まれています。醤油もダメ。
買い物をするときに成分表を見てはため息をついて戻す、ということを繰り返しました。
また、「がん」が発症しているということは、身体の免疫力が落ちているということ、そして体内に入った有害物質の解毒力も落ちているということ。身体に入ったものを解毒するためのエネルギーを使う暇があったら、がんの進行を抑える免疫力を上げる方に使いたい…!
でも、食品の成分表を見ると、大体カタカナのながーい名前の何かがたくさん書いてあります。いちいち調べていたらそれだけで日が暮れてしまうので、「よくわからないものは摂取しない」ことにしました。
これも結構大変です。結果として、成分が3〜4つくらいのシンプルなもの、しかも中身が明確なもののみ、摂取OKとしました。

この結果、しばらく食事は「できるだけ有機野菜、地鶏を使ったスープ、鍋」が中心となりました。(調味料は天然塩、グルテンフリーの醤油、しそ酢、柚子胡椒など)
がん細胞はブドウ糖がエネルギー源なので、スイーツなどは当面禁止。でも、ブドウ糖は人体の活動に必要なエネルギー源でもあるので、枯渇してしまっては元も子もありません。
なので、栄養価が高い旬の果物や白米から摂取することにしました。
がん患者の場合は糖分摂取を控えるため玄米の方がいい、という説もありますが、玄米は消化に時間がかかります。この時点の身体の状態では腸に負担をかけることは避けたかったので、白米から糖質を摂ることにしました。
どうしても甘いものが食べたいときは、非加熱のはちみつなど栄養価の高いものを摂取。
食事で悩ましいのが、制限してストレスを溜めてしまうようではあまり意味がないということ。この機会に何が自分の栄養となるのか?または害となるのか?を見つけ出すことを楽しみにするくらいでないと、なかなか続けられません。
家族も大変でしたが、本人が一番大変だったと思います。よく頑張った。

結論として、食事を変えてから1ヶ月経った頃。
苦労した甲斐あって、血液検査や便の状態が劇的に改善し、アドバイスをくださったセラピストの方も驚く結果となりました。
軽く便秘状態だった腸が改善し、本人の体調も良くなっている実感があったようです。
今回家族の病気をきっかけに食事や栄養について見直してみると、私もけっこう無頓着な食事をしてきたな、と反省…。
果物や野菜は元々好きだし、バランスには気をつけて自炊をしているつもりなので、大きく栄養素が不足していることはないのではと思いますが、成分表なんてあまり見たことなかったし、農薬や添加物もそこまで気にしたことはありませんでした。
今はたまたま免疫力が勝っていて大きな病気にはなっていないだけ。
風邪と一緒で、身体の免疫力が負けたときに自分もがんや他の病気になり得るんだと改めて実感しました。こう書くと当たり前のことのようだけど、普段の生活で全然意識できていなかった、というのが正直なところです。
今でも食品を手に取るとまず「成分表」を見る癖は抜けていません。神経質にオーガニックや無添加にこだわることはしていませんが、できればシンプルなものを摂ろう、と心がけるようになりました。

今回食事を見直して色々と試し、私の家族の場合はそれが身体に合っていい結果となりましたが、もちろんこれが全ての人に合うわけではありません。
とても健康に気を使った食事をしているのに病気になる人もいれば、何も気にせず好きなものを食べているのにずっと健康な人もいます。
それは、免疫力の違い、体質の違い、身体が違うのだから、当たり前です。
何が自分の身体に合って、何が合わないのか。
たくさんある情報の中で、それを最終的に決めていくのはやっぱり自分自身です。
私の場合、スナック菓子を食べると軽く胃もたれを起こし、気持ち悪くなるのでもう随分昔から食べていません。こういう自分の身体に「合わない」ものが、気がついていないだけで他にもあるのだと思います。

・疲れやすい状態が続いている
・食べるとなんとなく調子が悪くなる
・便の状態がよくない

こんな症状が思い当たったら、一度食事を一から見直してみると、普段何気なく食べていたものが実は身体に合わないことが原因だった、ということがあるかもしれません。
今回家族が食事を変えたこと、しかも平均的にそこそこ健康的と思っていた食事の質を変えることで、身体の状態が改善することを数値で目の当たりにしました。
ジャンクフードばかり食べていたのが野菜中心へ、とかそういうものではなかったので、正直そこまで変化があるとは思っていませんでしたが、予想以上の改善でした。
今のところ自分自身の身体に大きな不調はありませんが、普段から食事の質については無理のない範囲で気をつけるようにしよう、と考えさせられた出来事でした。

本当につらつら書きすぎて思った以上に長くなりそうなので、「②栄養が吸収できるくらい腸が回復したら、栄養を摂る」については別の記事で書こうと思います。

 

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