ロルファー(施術者):マイコ
2017年04月にミュンヘン(ドイツ)のERA(European Rolfing Association)にて認定ロルファーとなる。
2016年までシステムエンジニアとして勤務。長時間のデスクワークによる典型的な職業病(肩こり、首こり、腰痛など)にかかり、様々なマッサージ、ヨガ、太極拳などを試しているうちにロルフィングに出会う。
趣味は旅行、ボルダリング、合気道(最近始めたばかり)、読書(漫画含む)。
好きな漫画は色々ありますが、長くずっと好きなのは「銀魂」、「寄生獣」、「宇宙兄弟」、「キングダム」、「夏目友人帳」、「三月のライオン」など。
私のロルフィング体験
元々肩こりなどはあったものの、深刻に悩んでいるというよりは、整体やアロママッサージなどのあらゆるマッサージが好きで、そういうリラクゼーションサロンに通うのを楽しみにしているような会社員でした。施術を受けているときは極楽でも、その効果は早ければ翌日には失くなってしまう。それを、当たり前だ、仕方がない、また次回来るときまでがんばろう、と諦めていました。
ある日、最近ちょっとしんどいなと思ったときに「肩こり 根本的な改善」とか、そんな感じのキーワードでGoogle先生に問いかけ、ロルフィングを見つけました。
「からだの癖を根本的に見直す」、「からだを根本的に変えるので、元に戻らない」など、魅力的なキーワードに興味は持ったものの、本当の効果を実感するためには10回受けないといけない、というハードルにしばらく悩みました。しかし、逆に他の施術と違って10回受ければ終わると考えれば、長い目で見ればコスパはいいのかもしれない!と10シリーズを受けることにしました。
実際にロルフィングを受けてみた当初の感想は、「正直に言ってよくわからない…」でした。他の施術のように、強い刺激があるわけでもないし、リラクゼーションのように気持ち良さにうとうとする、ということもあまりありません。手や肘などで軽い圧をかけられて気持ちいいと感じることはありましたが、腕を伸ばしたり、足を曲げたり、など「自分が動く」ことが多くてわりと大変だったことを覚えています。また、「自分がどう感じているか」を問いかけられることが多く、当初はとても困惑しました。なぜなら、たとえば
- 呼吸をしてみて、どう感じるか
- 立った状態で、どう感じるか
- 歩いてみて、何か感じることはあるか
そんなことを今まで考えたことがなかったからです。
そこで、いかに今まで「自分がどう感じているか」を考えて来なかったことに気がつきました。
「なんとなく施術を受ける姿勢」から、「少しずつ自分の身体の感覚を感じながら受ける姿勢」に変わっていったのです。
そこから、小さな自分の身体の変化にも気が付けるようになり、自分が楽だと思える姿勢、動作をするようにだんだんと身体が変わって行ったように思います。
施術を受けた直後はよくわからないことが多かったものの、
- 帰り道に歩いたら、なんだか足が軽くて歩幅がいつもよりも大きく出せているし、腕が背中から生えて楽に振れているような気がする
- 呼吸がちゃんと背中まで広がって、体温が上がったような気がする
- 会社で椅子に長時間座っていても、自然と骨盤が立つようになり、疲れにくくなったような気がする
など、徐々にからだの動きが変わっていきました。
そうしたら、同じように仕事をしているのに疲れにくくなって整体やリラクゼーションサロンに通う頻度がかなり減りました。ちょっと自分のからだに意識を向けるだけで、からだって変わるんだな、楽になるもんなんだな、と実感しました。
そんなこんなでロルフィングを通じてからだのことに興味を持ち始め、勉強してみたいと思いながらも、海外でのトレーニング、仕事を続けながらだと厳しそう、というハードルの高さに少し躊躇します。それでも、周りに肩こりや腰痛といった慢性的な悩みを持つ人の多さもあって、やはりもっとからだのことを勉強したい、周りの人にもロルフィングを体験して少しでも楽になってもらいたい!と1年間悩み抜いた後ロルフィングの勉強をすることを決意し、退職、渡独。
2016年にSpectrum(プレトレーニング)、Basic TrainingのPhase1、2、3、計約700時間のトレーニングを終え、無事ロルファーとして認定を受けました。
からだとこころをまあるくワニナル
色々と自分でも施術を受けて来て、そしてロルフィングのトレーニングを受けて、改めて実感したことは、「自分のこころもからだも、自分次第」ということ、そして、「自分を知ることの大切さ」です。
今の世の中、健康ブームでたくさんの健康法があります。
色々なタイプのマッサージや施術、セルフケアがテレビでも毎日のように流れ、ネットで検索すれば簡単に見つけることができます。
- その中から、そのときの自分にぴったり合ったものを選んで続けていくことができている人は、一体どれくらいいるのだろうか。
- 過去の自分のように、自分の身体のことなのに深く考えないで、とりあえず「気持ちいいから」、「今ある痛みがなんとかなればいい」、と色々な施術をジプシーしている人は多いのではないだろうか。
- 自分の身体のことをもっときちんと知って、溢れる情報の中で自分に合ったものをきちんと選択し、自分で自分の身体と心を整えられるようになれば、もっと健やかな人生になるのではないだろうか。
「今ある痛みや症状をなくすだけでなく、その原因となる習慣や癖、生活ときちんと向き合って、今後もずっと快適に動く身体をつくるサポートをしていきたい」
そんな思いから、少しでも多くの人に自分の身体のことをじっくり考える、感じる、知る時間を取っていただきたくて、「からだとこころをまあるくワニナル」のコンセプトで、ロルフィングルーム WANINARUをスタートしました。
長い人生、一生お付き合いする自分のからだ。がんばるのも、ちょっと休めてあげるのも、自分のからだを変えられるのは、他ならぬ自分です。
ロルフィングは、全身のバランスを整えていきながら自分の身体を知る最適なプロセス、と私は考えています。
そんなロルフィングを通じて自分のからだと向き合い、からだ本来の力を呼び起こす。
そして、心地よく生きていける、のびのびとしたからだとこころを手に入れる。
そんなお手伝いができれば、幸いです。