内臓がないぞうとはいわせないぞう

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気がついたら師も走る月ももう半ば、本当に時が過ぎるのが早くて怖いです。2017年、皆様はどんな年でしたか?
私はロルフィングを学ぶと決めた2016年から今まで、嵐のような年でした…!会社員を辞めて3日後にはドイツのミュンヘンに飛び、今までほぼ触れたこともなかった解剖生理学の基礎から実際に触って動かして人の身体を学び、ロルフィングのトレーニングで渡独すること4回、期間にして1年ちょっと。トレーニングを終えて帰国して1ヶ月くらいのんびりしようかな…とセッションルームの場所を探したら運良くすぐに希望通りのセッションルームが借りられて…ゆるーくスタートして、今に至ります!

時間って、当たり前ですが何かをしていても何もしていなくても平等に過ぎていきます。私は一人でいるとあまり真面目に勉強できず、無為に時間を過ごしてしまうことが多い(何もしない時間、ぼーっとして漫画読んだり、だらっとテレビ観たりする無駄といわれる時間大好き)ので、これから知識や経験を積むための勉強は主に実技の多いセミナーに参加して学んでいます。
今回は、夏頃から月に1回くらいのペースで開催されていた、ハピラボさんの「内臓セミナー」についてちょっと書いておこうと思います。
 

最初にこのセミナーに参加したのは、夏の「腰痛に対する内臓セミナー 基礎編」でした。それから、

  • 腎臓から腰痛を改善するアプローチ
  • 頸・肩の痛みに対する内臓・頭蓋骨アプローチ
  • 不妊・生理トラブルに対する内臓・頭蓋骨アプローチ

とシリーズで参加させていただきました。総じて、内容は専門知識がない方にも理解しやすいように基本的な内容を難しい専門用語をあまり使わず、わかりやすい講座でした。参加者のほとんどは理学療法士、作業療法士、整体師の方々でした。
私がこのシリーズに参加してみようと思ったのは、講師の方の「健康」に対する考え方と治療方針が私がロルフィングを提供するにあたり大事にしていることとかなり近かったからです。
健康な身体は、日々の生活で疲れやストレスが溜まっても、通常は寝ることにより回復します。身体は疲れやストレスを感じると、ちょっとした違和感をサインとして出しますが、大抵は日々の忙しさであまり気にすることなく過ごしてしまい、そのうちにサインに気がつかなくなります。そして、気がついた時には違和感は積もり積もって悪化し、痛みや症状として出てきてしまいます。
痛みや症状が出る前に、この「ちょっとした違和感」にちゃんと気がついて、自分で回復できること。そして、痛みや症状を再発させないこと。これがいわゆる「健康な身体」。私は、ロルフィングが目指す身体の一つにとても近いと思っています。
また、その「健康な身体」になるために必要なもの、施術の回数、回復速度はクライアントさんの歴史と関係するので、生活スタイルや普段の癖、習慣について把握しておくことも重要。
そして、自覚している痛みや症状だけが重要ではなく、必ず全身を見て身体のサイン、原因となりそうなところなどを把握し、前後で動きを確認して、クライアントさんに感覚の違いがあるかを実感してもらうことで、身体に対する意識を深めていくことも大事。
このあたりがとても共感できたポイントだったこともあり、合計4回のシリーズに参加させていただきました。肝臓を中心に消化器系、横隔膜や腎臓、そして生殖器系など、これらの内臓が疲弊して重くなったときに影響を及ぼす周囲の筋肉、筋膜、骨格、可動への影響、そして内臓を回復させたときの効果などを実践で学ぶことができました。
また、ロルフィングのトレーニングで学んだ方法以外の身体の検査方法、症状の原因の仮説の検証法を学べたことも、身体を見たときの情報の整理がしやくすなり、セッション前にどうセッションを組み立てていくか?の考えがまとまりやすくなりました。

とはいえ、私が学んだのは、内臓の基礎中の基礎中の基礎くらいです。これをどうやってロルフィングのセッションに活かすか?と考えたとき、まず思い浮かんだのが深層のセッション、特にセッション5でした。
今月はセッション5を提供する機会がとても多かったので特に思うことがあるのかも…^^;
セッション5は、胸郭、腹膜、大腰筋を中心に足と上半身の背骨をつなげて中心軸を作ることがゴールです。(10シリーズのざっくり説明はコチラから)
その前に、準備として腹膜や周りにある大きな筋肉、筋膜を緩めて「ふわふわのお腹を作っていく」のですが、その際にこの内臓ワークはとても合うんじゃないかと思います。筋肉、筋膜へのアプローチだけではなかなか思うようにアプローチできないとき、必殺の内臓ワーク。こっそりセッションの中に混ぜ込んでみたところ、効果は上々でそのあとにさらに奥にある大腰筋へのアプローチが今までよりも早くできるようになった印象があります。

ロルフィングのいいところの一つは、基本のレシピはあれど「こうしなければならない」、「これを使わなければならない」などの、プロセスの制約が緩いところだと思っています。使えるものは使う。だから、ゴールは同じとはいえロルファー(施術者)によってプロセスが全然違ってくるんだろうな、と感じます。
今後もベーシックなロルフィングに沿ってセッションを提供していくつもりですが、セッションの中で活かせそうなものは今後も学んでちょこちょこ混ぜ込んでいきたいと思っています。

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