真夏らしい時間は一週間くらいで終わって、梅雨がまた戻ってきたなーと思っていたら、台風と共に残暑が厳しくなった…と思ったらまた涼しくなり、身体の適応も難しい季節となりましたね。
そんな中、先週は約一週間お休みをもらってワークショップに参加して参りました!
ちょっとよくわからない内容になるかもしれませんが、自分の備忘録の意味も込めて書いておきます。
9/1〜9/3の前半は、Em-body Orient/Occidentという、自分の身体の感覚や周りの空間との関係性にフォーカスを当てて、自分の身体の知覚をじっくり呼び覚ましていくような内容でした。
講師はロルファーの中でも「間のスペシャリスト」と言われる田畑浩良さんと、ヨーロッパでMovementのインストラクターとして活躍するNicolaのコラボワークショップで、「何が起こるかわからない」と以前からとても楽しみにしておりました。
参加者はロルファーだけでなく、ダンス、ヨガ、ジャイロトニックをやっている方など、多種多様なバックグラウンドを持つ方が集まっていました。
日本各地からだけでなくオランダやドイツからの参加者の方もおり、久々に使う英語に舌を噛みそうになりながらもあっという間の濃い3日間でした。
私は本当に身体感覚が鈍くて、その乏しい感覚の中で言葉で表現することもあまり得意ではありません。お恥ずかしながら、クライアントさんの方が余程繊細な身体感覚をお持ちの方が多いくらいです。
特に会社員時代は疲れていても、居心地悪くても、なんかもやもやっとしても、とりあえず「大丈夫」と思って長い間生きてきました。
特にストレスが多い生活を送っていた自覚はなかったのだけど、ロルフィングのトレーニング中に、「あー、自分は感覚を鈍くして閉じて、色々なものを溜め込んできたんだな」と自覚したことを覚えています。
そりゃーそうですよね。「一晩寝て忘れよう」と思って、気持ちはリセットした気でいても、なかったことにはならない。身体はしっかりと覚えていらっさいます。トラウマ、とまではいかないまでも、「うっ」となった感情、止まった呼吸、緊張した細胞はそのまま身体をぎゅっと締め付けて、細胞がしっかりとそれをパターンとして記憶しています。
社会に出て働いて生きていくために、無意識に身体の声をシャットアウトしてあまり感じないようにする。それで、「疲れていない」、「まだ大丈夫」と言い聞かせる。身体は、今の状態で安全に生きていくために必要だと思ったからこそそうしているのであって、それが悪いことだとは思っていません。
が、そんな風にして生きてきたので、ロルフィングを初めて受けた時も、トレーニング中も、「身体の感覚を感じる」ことが本当に苦手、というかよくわからない状態でした。
感じよう、感じようとすればするほどわからなくなって、「身体の感覚ってなんだよーわからんもんはわからんよー!」と苦手意識の負のループに陥ったこともありました。
でも、ロルファーとして認定を受けて2年経って、前とは「自分の在り方」が変わってきた今なら、またちょっと自分の感覚にフォーカスしたら前よりも苦手意識を持たずに新しいものが見えてくるのでは!という期待感と共に、参加を決めました。
結果。
すごい3日間でした。
一番すごかったのは、「足と骨盤底がつながっていて、足のかかととつま先のスペースが開くと骨盤底筋群が緩んでいく感覚」が明確に感じられたこと。
最初は足が緩んでいくとなんか尾骨のあたりがムズムズする、くらいしかわからなかったのですが、足を上から見たときの形と骨盤の形を照らし合わせてそのつながりを確認していくと、「あ、これは骨盤底筋群が緩んでいっているんだ!」と徐々にそのムズムズ感覚がはっきりしてきました。
その自然に緩んだ状態の両足で立ってみると、骨盤底筋、骨盤周りの感覚も確かにさっきと違う。ガチッとブロックだった筋肉が、温度と流れを持ち始めたような、不思議な感覚がありました。なので、人が生まれてから排泄をコントロールできるようになるためには、足がしっかりと地面についている必要がある、という足と骨盤の強いつながりについての話がとてもしっくり来ました。
手はどうやって作られて、どう腕が作られていくのか?
足はどうやって作られて、脚となっていくのか?
などなど、人の身体が産まれるまでにどうやって作られていくのか?という胎生学的な観点も交えた話を聞いてまず頭で理解、イメージをしてから、ワークをやって身体の感覚に落としていくと、その部分の身体のつながりが明確に感じられる、という今までなかった体感がありました。
そして、その体感に身を任せて感覚を感じられるがままにしていくと、どんどん身体が緩んでいくというか、整っていくというか。
え?本当に今触ってました?というような触れているだけのタッチでも、ちゃんと身体が受け取る状態であれば、人の身体って変わっていくんだな、と実感しました。
この、「身体が受け取れる状態であれば」というところがまた重要なポイント。
2〜3年前の自分だったら、今回のような体感はきっと得られず、ワークショップ中も「え?何してんの?」状態だったんじゃないかな。
クライアントさんの身体が、その「受け取れる状態」であるかをしっかり確認すること。
そうでないのであれば、「受け取れる状態」にする努力をすること。
そして、「受け取れる状態」に今はできないと判断したのであれば、無理に進めないこと。
たとえ良くしようとする意思であっても、相手を変えようとするのではなく、自分とクライアントの「今の状態」を何よりも尊重する。
その「尊重されている」、「安心できる」空間で、施術者側は特に何かをしている意識もないのにどんどん身体が自然に変わっていく。
そんな不思議なことに満ちた3日間でした。
前半をまとめるだけで、一週間かかってしまった…!
でも、こうやって体感したことを拙いなりにも言語化することで、けっこう身体にも頭にも落とし込まれていくんですよね。わからない、まとまらないなりに表現することで、その感覚が明確になっていくというか、頭と身体の理解が一致していく感じ。これはロルフィングのトレーニング中でも感じたし、クライアントさんを見ていても実感します。
最初は「うーん、なんとなく身体の右側が軽いような…でもよくわかりません!」みたいな感想が、どんどん具体的になって、なんとなくの感覚が自分なりの確信になって、「自分の感覚」を信じられるようになっていくプロセスが、とても好きだったりします。
さて、あまり時間を空けないうちに、後半のまとめもやらねば…!