「身体の地図」と「身体の動かし方の指示書」の書き換え、とは?

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今週は、同じロルファーの方が行うムーブメントコンディショニング部に参加してまいりました!教えてくれる方も、参加者もみんなロルファー。ということで、まるでロルフィングのトレーニングのような雰囲気でした。(笑)
身体全体を使って感覚を目覚めさせていきながら、自分の身体で使いやすい部分、使いにくい部分、力が入りやすい部分、入りにくい部分、など意識を向けながら色々なムーブメントをしていきました。

個人的にとても印象的で実感したのが、「背骨が自由になると、身体のあらゆる部分が自由になる」ということでした。皆さまは、「自分の背骨ひとつひとつが滑らかに動く」という実感はありますか?
私はなかなか背骨が硬く、ひとつひとつ動かそうとしても、まとまったブロックのようにどん、と動いてしまい、なかなか滑らかな波のように動く背骨をイメージできませんでした。
が、色々なワークで身体の体幹を意識しながら余計な緊張を緩めていき、最後の方で背骨を動かしてみるとようやく「波のように動く背骨」が実感できました。そして、上半身だけでなく下半身や肩まわりの可動域も大きく出るように。

やっぱり身体って面白い!!と感動したあっというまの時間でした。帰り道、駅まで歩くときの身体のあらゆる関節が滑らかなことといったらもう。
しかもこれ、今まで私が学んだものよりもとても簡単。
早速ロルフィングのセッションやセルフケアのおすすめとして取り入れますので「滑らかな波のように動く背骨」、気になった方はいつでもお声がけくださいね!

脳にある「身体の地図」、「動き方の指示書」の書き換え

今回改めてすごい!と思ったのが、身体の可動域を制限しているのは「脳の働き」が大きいと言うこと。
知らない動きや未知の可動域に対しては、脳が安全かどうか判断がつかないため、大きく身体の可動域を制限するといいます。
今回のムーブメントコンディショニング部でも、こんな実験がありました。

①床に仰向けに寝た状態で、足を伸ばしたまま上にあげ、可動域を確認
②床に膝立ちになり、体幹を安定させた状態でサンドバッグを持ち、身体の周りに沿って回転(体幹の安定が崩れないように)
③再度同じように床に寝て、足の可動域を確認

すると、特に下半身のストレッチをしたわけではないのに、足の可動域がかなり出るようになりました。
これは、脳様が「体幹が安定しているから足がここまで伸ばされても大丈夫」と判断し、無意識にかけていた制限を少し緩めた効果といえます。

ロルフィングのセッションで、シンプルな動きを何度も繰り返し行っていただく理由はここにあります。
普段の生活でついた癖、習慣、怪我、などで、姿勢や動作が偏り、それが反復されると、脳にある「身体の地図」や「身体の動かし方の指示書」がそれを元に書き換えられてしまいます。
よく見るケースは、こんな感じ。絵が下手という苦情は受け付けません。(笑)

・骨盤の位置が後ろにずれており、首を前に突き出すようにしてバランスを取っている姿勢
・骨盤の位置が前にずれており、胸を張るように背中を緊張させてバランスを取っている状態
 
前者は首への負担がかかってしまいますし、よくある「猫背」の状態で肩や肩甲骨が固まりがちになります。
後者は一見「いい姿勢」とされていますが、過度に腰や背中を緊張させやすく、腰痛や肩こり、首こりを抱えている人も少なくありません。
また、動作では

・物を下から持ち上げるときに腰を丸めて腰に力を入れる
・腕を上にあげるときに、背中を緊張させて腕だけを上げようとする
・歩くときに、主にひざ下を動かして骨盤を固めた状態で歩いている
・逆に、骨盤から歩こうとする意識が働くあまり上半身を緊張させて歩いている

などもよく見るケースです。
そういった姿勢や動きが反復されることにより、脳が「自分の身体の地図」、「自分の身体の動かし方」として認識してしまうと、それが普通の状態となってしまい、日常的に身体に負担がかかった状態が続いてしまいます。

ロルフィングでは、筋肉、筋膜をはじめ結合組織のつながりを調整して「身体の地図」を元の状態に戻すと共に、意識を向けた状態でシンプルな動きをゆっくりと繰り返していただくことで「身体の動かし方の指示書」もリセットしていきます。

「自分の◯◯(例えば肩甲骨)って、そんな形してたんだ!もっと小さいかと思ってた」
「ここから動かすと、全然力を入れる必要ないんだね」
「今まで意識して動かしていたけど、今は意識しなくても動いている感じ」

など、よくいただく感想です。
短い時間でも、ゆっくりと丁寧に身体に意識を向けていくことで脳にある「身体の地図」や「身体の動かし方の指示書」はどんどん書き換えられていき、無駄な力を必要としない、楽で効率的に動く身体になっていきます。

次回予告!!Tonic Functionって何ぞや?

今回のムーブメントコンディショニングのクラスに参加して思い出したのが、

Tonic Function

という単語。皆さまは、この単語を聞いたことはありますか?
私はロルフィングのトレーニングを受けるまで全く聞いたことがありませんでした。でも、これって実はロルフィングの大事な概念のひとつなんです。
次回あたり、自分の復習も兼ねてTonic Functionとはなんぞや?について書いてみます。ちょっとだけ小難しい話になるので、ご興味がある方はまたご覧くださいね。

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