急に涼しくなって、空や空気の匂いも秋めいてきましたね。
今回のタイトルの「The body knows（カラダは知っている）」は、ロルフィングを学び始めて何度も先生に言われた言葉です。
クライアントさんの身体に触れてもよくわからないとき、自分自身の感覚がもやっとしてしまったとき、よくそういう答えが返って来ました。
ということで、今回はロルフィングのセッションの最中、もしくはセッション後にちょこちょこお伺いする「感覚」や「変化の意識」についてちょろっと書きたいと思います。
ロルフィングのセッション中、またはセッション後に、できるだけ感じたこと、身体や生活パターンの変化などをお伺いしています。もちろん、人によっては何も感じなかった、特に身体に変化はなかった、という場合もあると思います。そのへんは、私に変に遠慮しないでちゃんとお伝えいただけるとありがたいです。
何を隠そう、ロルフィングを始めて受けた当初はまさに私がそんな状態でしたから（笑）。自分の身体がどう感じているか、呼吸や動作をしてみて何が違うのか、なんて、普段考えない人がほとんどで、最初は感じよう、感じよう、でもわからない！と焦ってしまう人が多いんじゃないかな、と思います。何かは感じるけど、でも言葉にできない！ということも多々あります。
でも、そこをわかった上で毎回聞きます。
「どう感じていますか？さっき（左右など）と比べて、何か違いを感じますか？」
どうか、プレッシャーを感じずに素直に自分の感覚を感じてみてください（笑）。
感じようとすること、自分の身体や感覚に意識を向けることこそが大事だったりします。意識を向けることで、気がつくことが出て来ます。気がついたら、それに対して何かをするのか、しないのかを選ぶことができます。
個人的に、一番怖いと思うのは「当たり前となってしまってもう自覚がない不快感や痛み」です。その状態が長いので慣れてしまって、自覚はなし。でも、身体はサインを出している。ある日突然、どっとその症状が表に出てくるかもしれません。
何を隠そう（2回目）、私がその状態に陥ることが多いのです。特に、腰！
私は首や肩に意識がいきがちで、首や肩凝りの不快感はすぐに感じるのですが、そこに気を取られているのか、腰まわりの不快感はほとんど感じません。が、マッサージや整体に行くと必ず言われました。
「腰、ひどいですね。つらくないですか？」
…えっ、そうなの？別に大丈夫ですけど…と首をかしげるワタクシ。
本当に大丈夫な場合ももちろんありますが、私の場合はロルフィングを何回か受けているうちに少しずつ顕在化してきました。
こ、腰がなんか変…！これ以上動かすと危険な気がする！と、始めて腰痛の苦しみ？を感じられました。
はい、そうなんです。ロルフィングのセッションのあとの、身体の感覚や変化は、必ずしもいいものばかりではありません。時に、前になかった違和感や不快感、痛みなどが出てくることがあります。
それは、
・今まで気づかなかった（気にしていなかった）ことに気づくようになったから
・今まで使っていなかった部分を使って身体を動かすようになったから
・気になっていたところの違和感が解消されて、別のところが気になるようになったから
などなど、さまざまな原因があります。
「ロルフィングを受けたら身体の状態が悪化した！」とクレームが入ることも昔は少なくなかったようで、それも身体の重要な変化プロセスだと伝えてもわかってもらえないこともあったそうです。
ロルファーの先輩方の言葉をそのまま借りて、私も書いておきます。
それ（一時的な違和感、不快感、痛みなどの一見悪化したと思われる状態）も、身体の重要な変化プロセスです。（どーん）
このあたりが、ロルフィングが「長期的な視点で身体を根本的に見直す」と言われる所以なのかなと思います。
オススメなのは、セッション後に簡単な箇条書きでもいいので感じたことなどをメモしておくことです。セッション直後は感じなくても、数日後にまた感じることがあったときは、ちょこちょこ追記したり。これ、あとで見返すとけっこう新たな気づきがあります。人の記憶って、儚いですからね…（あれ？私だけ？）
もちろん、変化のプロセスとはいえあまりに違和感や不快感が強かったり、痛みが出ているままで放り出したりはしません。終わった直後は大丈夫だったけど、何日か経ったらこんな現象が出て来た、など不安を感じましたらいつでもご連絡くださいね。
急激な温度変化に、私の周りでは体調を崩してしまった人もちらほら出て来ました。身体は思った以上に繊細です。
「食欲がないけど、ひょっとして疲れてるのかな」、「なんかだるい気がする」、「いくら寝ても眠い」などなど、ちょっとした身体からのサインに意識を向けて、せっかくの実りと健康の秋を楽しみましょう。＾＾